還暦を一年に控え
還暦を一年に控え、
最近、もやもやと考えることがあります。
自分がしていることとは何なのか。
本当にやりたいこととは、いったい何なのか。
少し長くなりますが、よろしければお読みください。

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私が、40年以上にわたって磁気と向き合い続けている理由は、
「磁気が治す」と信じているからではありません。
17歳のとき、
自分の身体で起きた説明のつかない回復体験をきっかけに、
その後、祖父のがんの自然退縮、
母の脳幹梗塞からの回復という出来事を通して、
ひとつの確信にたどり着きました。
人間には本来、
環境に合わせて変化し、
「今ある状態」という基盤をもとに、
日常を取り戻していく力が備わっている。
医療は、生理学や解剖学に基づき、
直接人体に介入することで、多くの命を支えてきました。
その価値を否定するつもりはありません。
ただ同時に、
「今、正しいとされている介入が、
将来も正しいと言い切れるのか」
という問いも、常に持ち続ける必要があると感じています。
近代医療が「部分」を精緻に見る体系だとすれば、
東洋医学は、
自然の一部として身心を捉え、
全体のバランスと調和を整えることで病と向き合ってきました。
症状だけでなく、
流れ・関係性・調和を、内外から見る視点です。
生命は、環境や刺激に応じて、
自ら調整し、統合していく総合力を持っています。
血流、反応、リズム。
それらを引き出すという意味で、
刺激を活用する物理療法は、
非常に理にかなった選択肢だと考えています。
磁気治療は、
安全性が制度として担保され、
非侵襲で、服の上からでも試すことができる刺激です。
だからこそ、
治すための手段のずっと手前にある、
自分の身体と向き合う、変化のきっかけを作るための
「最初の選択肢」としての価値があると考えています。
私は磁気を、
西洋医学や自然療法、
そして東洋医学的な視点ともつながる、
あらゆる治療や選択を支える技術として位置づけています。
もうひとつ、
今の立ち位置を形づくった原点があります。
大学生の頃、
スイミングクラブでコーチを4年間していた経験です。
技術を教え込むよりも、
本人の中で、
自分の感覚と一致する気づきや挑戦が生まれ、
そこから自信が立ち上がったとき――
人は大きく変わる。
その変化は、
外から何かを与えた結果ではありません。
本人の中に、もともとあった力が動き出しただけです。
磁気が治すのでも、
医療が治すのでもない。
治るのは、いつも、自分自身の力。
私の役割は、
何かを教え込むことではありません。
気づきを渡し、
その人が自分の力で走り出せる状態をつくること。
前に立って導くのではなく、
横で一緒に走る――
伴走する立場でありたいと思っています。
私は、
その力が働きやすい環境を整えることこそが、
人が本来持つ可能性を生むと信じてきました。
同じようなことを感じている方がいたら、
またどこかで言葉を交わせたら嬉しいです。

